無駄を愛する

"無駄"は好きですか?

 

そう聞かれると大抵は"好きじゃない"と答えると思う。"無駄"とは何か?と思い辞書を引くと

 

《名・ダナ》
役に立たない(余計な)こと。効果・効用がないこと。
 「出費の―を省く」

 

との記載があった。効果・効用のない物事は数えてみればきりがない。新型ウイルスが流行する中で、いろいろな無駄が削がれていると感じる。

例えば、テレワークにみる出勤の要否。自宅で従来の業務を滞りなく行えるのであれば、通勤に掛かる時間や費用もそうである。対面式の打合せや捺印などの電子処理に移行可能なもの。別に仕事に関することだけでない。スマートフォンでやっているゲームのAPPも聞いている音楽も数年か数か月後の自分に何か良い影響を与えているかというと大きな影響はないと思う。無駄を徹底的に取り除いた効率主義にシフトするのであれば、こんな駄文を書き連ねないで、資格取得のための勉強に充てている方がずっと有益だ。食事も酒など飲まず、美味しいものも食べず完全栄養食のゼリーでも吸っていれば…いや、点滴で十分よいのである。

では、無駄に対する判断基準はどうだろうか。感染症流行によって職場や友人とお酒を飲む機会が減っている。減ることによって時間もできるし、お金も浮くのだが人と飲みながら有益・無益関係なく話す時間というのは充実感があり、無駄な事とは言い切れない気がする。

 

話は急に変わるが先日、恋人と別れた。最後に2人で話したが自分未対する魅力が失われて向こうにその気がなくなったからである。原因は諸々あるとは思うが大きく2つある。

 

  1. かける熱量の割合
  2. 無駄な会話の要否

 

1つめの"かける熱量の割合"であるが、プロフェッショナルではないものの本業の会社員をやりつつ音楽やカメラ、動画制作等好きなことをやってきたし、今もなお増えている。そういったアグレッシブさ等に魅力を感じてくれていたのだが、自分は恋人ができるとそうもいかず、各項目の割合に違いはあれど恋人が第一優先となり、他の項目割合が減少する。

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こうなってくると出会う前にはいろいろ情熱的に動いていた男の影はなくなってしまう。ここに関してはうまく自分のやり方かな…と思う。

 

2つめの無駄な会話の要否であるが、自分が音楽をやっているように彼女もまた好きで続けていることがあった。出会った当初よりも熱量は増しており、彼女としてはそちらに情熱を注ぎたく、雑談や一緒にゲームをしたりする時間があるならそちらに費やしたがっていた。自分はその日にあった出来事なんかをLINEしたりする他愛のない時間を共有していたかった。…愛せる無駄の範囲…という価値観の違いがあった。

 

スマートフォンのゲームをして、その進捗等について友人と話す時間。

 

夜中に酒を飲んで、クラブで音楽を聴きながら騒ぐ時間。

 

酒を片手にくだらない話で爆笑している時間。

 

スポーツの結果に一喜一憂する時間。

 

モヤモヤした感情を文字に起こしてblogとして整理するこんな時間。

 

具体例をあっげていくとキリはないが、自分の周りにはかけがえない無駄があふれている。かけがえない無駄が多くて時間もお金も足りなくなってしまうから他の無駄を減らして有意義な無駄をこれからも愛していたい。